究極のゴールは管理業務の自動化

生産する製品

A社では以下の製品群を受託生産しており、それぞれの得意先に販売しています。

 

1.製品X群
得意先B社からの受託生産品。受注の都度生産を行い、在庫を持たない完全受注生産。用途により複数のモデルがあります。

 

2・製品Y群
得意先C社からの受託生産品。C社固有の仕様であり、他社には販売は行えないために、受注生産が本来ですが、納期が短いために、内示に基づき見込生産を行い、委託倉庫に在庫を持ち、受注の都度在庫品を出荷しています。

 

B社、C社とも受注データはEDIで送信を受けます。

 

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生産委託先

製品X群、Y群ともD社、E社、F社の3社に委託しており、生産の流れは以下のようになります。

 

@D社ではA社からの支給品及びD社独自に購入した部品を使用して、製品X群、Y群に使用する部品生産を行います。
AD社で生産した部品は支給品としてE社に送付され、E社ではこれに加えてA社からの支給品、E社で独自に購入した部品を使用して、製品X群、Y群の中間製品を生産します。
BE社で生産した中間製品は支給品としてF者に送付され、F社ではこれに加えてA社からの支給品、E社で独自に購入した部品を使用して、製品X群、Y群の最終製品を生産します。
CF社では完成した最終製品を、X群は顧客(C社)に直送し、Y群はA社の外部委託倉庫に向けて出庫します。

 

各社とも高い生産技術をもっていますが、いずれも中小企業であり、システム化は進んでおらず、受発注は主としてFAXやメールで行っています。

 

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支給品の購入

外注生産を委託するにあたって、外注先が生産に使用する部品の一部はA社より支給を行っています。
A社はこの支給品を以下のように調達しています。

 

1.仕入先からの購入
G社 ・・ 部品K、L ・・・ Kは製品X群、LはY群に使用。
H社 ・・ 部品M、N ・・・ Mは製品X群、NはY群に使用

 

2.得意先からの支給品
A社は以下の部品を得意先から支給を受け、外注先に支給しています。
B社 ・・ 部品O(有償支給)
C社 ・・ 部品P(無償支給)

 

3.部品の調達と支給の関係
この支給品の調達と支給の関係を表にまとめると以下のようになります。

部品

調達先

調達形態

入庫先

支給先

対象製品

G社

仕入

外注先直送

D社

G社

仕入

委託倉庫

E社

H社

仕入

外注先直送

F社

H社

仕入

委託倉庫

D社

B社

有償支給

外注先直送

E社

C社

無償支給

委託倉庫

F社

 

 

 

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単価改訂

取引単価は、定期的に改訂が発生します。対象となる取引単価には以下のものがあります。

  1. 商品の販売単価
  2. 得意先からの有償支給単価
  3. 購買部品の購買単価
  4. 外注先に対する外注加工単価
  5. 外注先への有償支給単価

 

この単価改訂は得意先から商品の販売単価の引き下げについての要請があり、それに従った値下げを受諾した場合、仕入先、外注先に値下げ交渉をします。
また、仕入先、外注先から値上げ要請があり、得意先に対して値上げ交渉をする場合も、多くはありませんが発生します。
A社としては、少なくとも販売単価の改訂と購買単価、外注加工単価の改訂は同一タイミングで行いたいのですが、ずれる場合も発生します。

 

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システム化の現状

このように、それなりに複雑なA社の業務ですが、システム化は進んでおらず、その多くは手作業に依存しています。
以下の領域には市販のパッケージソフトを導入してはいますが、システム間の連携には乏しく、Excel、CSV等でデータの受け渡しを行っています。
販売管理
購買管理
在庫管理
会計

 

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